k-takahashi's blog

個人雑記用

ナイトランド・クォータリー 15号

ナイトランド・クォータリーvol.15 海の幻視

ナイトランド・クォータリーvol.15 海の幻視

特集タイトルは「海の幻視」。短編が8作掲載されている。
「無窮の海の螺旋」(クリストファー・ゴールデン)が一番気に入った。失踪した父の遺品に刻まれた三重螺旋がもたらすエピソード。じわじわくる恐怖と最後の後悔というのはよくある構成だが、うまく仕上がっている。


インスマスの思い出」(スティーヴ・ラスニック・テム)は、インスマスが舞台で街自体の不気味さも健在だが、微妙にクトゥルー系とは違う雰囲気に仕上がっている。
「夜の声」(ウィリアム・ホープ・ホジスン)は古典新訳紹介。途中でほとんどの人が気付くと思うが、某有名映画の元ネタでもある。
「砂漠の魚の物語」(キム・ニューマン)は砂漠で海というネタを、いつもの史実織り交ぜスタイルでまとめている。映画ネタは分からないものが多いのが残念。