k-takahashi's blog

個人雑記用

はやぶさはあきらめない

 JAXAでは、4つのイオンエンジンについて、中和器の起動確認や流量調整等を実施してきました。その確認作業において、スラスタAの中和器とスラスタBのイオン源を組み合せることにより、2台合わせて1台のエンジン相当の推進力を得ることが確認できました。

JAXA|小惑星探査機「はやぶさ」の帰還運用の再開について

まあ、なんというか色々考えるもんだと思っていたら、ある程度想定済みの手段だったらしい。

はやぶさイオンエンジンチームは、打ち上げ前に中和器にバイパスのダイオードを組み込む工夫をしていて、それは地上試験は行ったことは無かったのですが、今回、軌道上で試験をして機能を確認しました。
このバイパス回路によって、別々のエンジンのイオン源と中和機を組み合わせて運転をすることができたのです。

404 File Not Found | 宇宙科学研究所

このへんは、さすが技術試験衛星。


 で、計画通りの推力が出ているのか、などは計測して確認しなくてはならない。どうも、この辺の地球からの支援体制も綱渡り的運用らしい。


 もちろん、こういう努力はいわゆる極限開発の際にはどこでだって行われているものだが、それでもきちんと結果を出しているということは世界に誇ってよいことだと思う。
 一方で、こういう人たちの努力におんぶする形になっていることは反省しなくてはならない点。システムでできるところはシステムで運営して、個人の努力や工夫はもっと他のところに使うべきなのだ。