Newton (ニュートン) 2013年 11月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: ニュートンプレス
- 発売日: 2013/09/26
- メディア: 雑誌
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ミツバチの巣(p.7)
ミツバチの巣と言えば六角形が並んだ形で知られているが、これができる過程の写真が掲載されていた。形成直後は円管なのだが、ミツバチがそこを温めることで蜜蝋が溶け、表面張力で縮もうとすることで六角形になるという報告。
竜巻(p.12)
先日(2013年9月2日)の埼玉の竜巻の写真と竜巻発生メカニズムの紹介。普通の積乱雲だと上昇した気流が凍結して落ちてくることで上昇気流が打ち消されるのだが、地表と空中とで風向きが異なると、この打ち消しが機能せず、そのまま細長い渦が成長してしまうとそれが竜巻になる。
胎児から新生児へ(p.42)
出生前後で赤ちゃんに何が起こっているのかの解説記事。妊婦さんとかはこういうのを勉強するのかもしれないが、私はあまり知らなかった話が中心で面白かった。
- 胎盤に流れてくる血液の酸素濃度は高くないのに、なぜ胎児は胎盤から酸素を受け取れるのか?(胎児型ヘモグロビンという、酸素吸収能力の高い特殊なヘモグロビンだから)
- 出産直後の空気の入っていない新生児の肺胞は、なぜ潰れないのか?(サーファクタントという小分子の電気的反発力によって形状が維持される)
- 出産前は胎盤から酸素を得る、出産後は肺から酸素を得る。そのため、出産時に胎児の心臓は血流経路の変更を行う(右心房から左心房に通じる穴がふさがる。)
- 胎児の消化器は出産前から消化細胞を育てている。出産後、母乳(ミルク)でないといけない理由は未消化物が体内に入る可能性があるから。
- 新生児の免疫系igGは母親から渡されている。これが半年ほどの間に新生児が作ったものに置き換わる
- 腸内細菌は、母親の産道にいるときに新生児が呑み込む。これが最初なので、出産後数日の間は、新生児の腸内細菌の分布は大きく変動する。なお、帝王切開の場合は、人工的に投与する場合もある。
- 新生児の目が最初機能していないのは、神経細胞の髄鞘化に半年ほどかかるから。(それができるまではデータが混戦しているような状態)
- いわゆるサーカディアンリズムも出生時にはまだ機能していない。これは視交叉上核と睡眠中枢・覚醒中枢が繋がっていないから。これは1〜3か月で繋がるが、この段階ではまだ目が機能していないので光による修正が効いていない。目が正しく機能するようになると24時間リズムになる。
海底のミステリーサークル(p.96)
奄美大島の海底で見つかった直径2メートルほどの謎のミステリーサークル。
実は、フグの繁殖用だったというレポート。