k-takahashi's blog

個人雑記用

日本SF全集 3

日本SF全集 3 1978~1984

日本SF全集 3 1978~1984

「2」から4年あいたけれど、無事に「3」が発売。1978年から84年が対象。


冒頭が新井素子で、トリが大原まり子というのは、ある意味象徴的だなと思う。内容としては、スペオペあり、ヒロイックファンタジーあり、ジュヴナイルあり、耽美あり、と様々になっている。

神林長平谷甲州は「手のひらの宇宙」*1と被っているけれど、まあこうなるよなとは思う。
最近はあまり作品を発表していない人もいて、水見稜は一つも読んだことがなかったけれど、こんなのを書く人なのか。


未読作品のなかでは「花狩人」が、いかにも野阿梓らしいなと思いながら楽しめました。


しかし、このシリーズ。6巻が出るのはいつになるんだろう。

あれだけ先行作品そのままに書けるというのも才能だと思う。この後出てくる田中芳樹式貴士も同じだけど、躊躇いがないよね。栗本薫はハガード、ハワードでしょ。田中芳樹は「地球の緑の丘」で、式貴士は「たんぽぽ娘」でしょ。もう、もろ見えるじゃん。でもそこらへん平気でやれるところがこの人達の力なんだ。(pp.461-462 牧眞司氏)

これ、「SFマガジン」の同じ号にこの巻に入ってる短編が三作も載ってるんだよね。「言葉使い師」と「夜明けのない朝」と「銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ」
(p.474 牧眞司氏)

*1: