k-takahashi's blog

個人雑記用

PlayStation4ができるまで

こちらは西田宗千佳氏の電子書籍。タイトルにある「367日」は、2013年2月20日の発表から日本発売の2014年2月22日までのことになる。

「ゲーム機ビジネスは終わる」と言われたなかでの新プラットフォーム登場を、筆者がどのように捉えたのか。
(No.30)

ということを綴った一冊。


「シェア」とか開発容易性とかは普通に出てくる話。
「映像配信ビジネス」の話題とか、「コンテンツビジネスからサービスビジネスへ」(リスクの大きさ、初期投資、回収までの時間、あたったときの息の長さ、など異なる部分が多い)とかは西田氏の問題意識から来ていて独自色が強い。この辺が「シェア」に繋がっていく部分の分析も面白い。
「第2のカスタムチップ」の話題はハード面含めて充実していて、西田氏のこだわりが感じられる。
XBoxの話も比較として出てきている。なので、どうせなら任天堂の話ももう少し欲しいところだけれど、そうするとボリュームが大きくなりすぎるか。


SCEのマシンは伝統的にRAMが少なめなんだけれど、今回のは確かに競合同等。(初代PSがメイン 2M、V-RAM 1M。これを当時としては破格の太いバスで繋いであった。ライバル機のサターンが3.5M、ニンテンドー64が4.5Mだったんだよね。)


個々の記事は発表済みのが大半だけれど、きちんと整理して、最新情報のフォローも入れてある。新規性を求めるだけならちょっと物足りないかもしれないけれど、PS4ビジネスに感心があるなら満足できる一冊。本書で「今後を」と書かれている部分、これから一年どうなっていくか楽しみ。(PS4だけでなく、XBoxも)