k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2018年11月号

軍事研究 2018年 11 月号 [雑誌]

軍事研究 2018年 11 月号 [雑誌]

米朝会談」は金正恩の大勝利(黒井文太郎)

米朝会談のまとめ。普通にフォローしている人なら、まあそうだろうという感じのまとめ記事。

北朝鮮を監視!日本の「情報収集衛星」(鳥嶋真也)

こちらは、情報収集衛星のまとめ記事。そもそも1998年のテポドン騒動に遡り、当時発射の第一報が米軍経由のもので、それでいいのかというところから始まっている。
その後、いつもの神学論争を経てようやく四機体制が整ったのが2013年。
ただ、よく言われているとおり、運用などについては課題が多い。特に民間連携。ここは日本政府の苦手とするところだが。

イギリスの新世代戦闘機「テンペスト」(井上孝司)

ファンボロー航空ショウで発表されたイギリスの次世代戦闘機テンペストEU離脱関係でガリレオから閉め出されるリスクがあるなど、英国としては独仏が信用できないわけで、そうなると日本はというのが視野に入ってくる。では、日本側からみたら、共同開発の可能性は?というあたりの解説。
F-35みたいなグローバルサプライチェーンのことも考えないといけないし、そもそも共同開発のベース(コンセプトの類似、生産ワークシェア配分、採算性・価格)が成り立つかも不明な状態ではある。

二十一世紀陸上自衛隊の新体制(2)統合機動防衛力の尖兵『機動旅団』(奈良原裕也)

全国で4つの旅団が改編させる予定の「機動旅団」。改編済みの第14旅団、札幌の第11旅団(特科隊と戦車大隊が残るらしい)、帯広の第5旅団(機甲・機械化の比重が大きくなりそう)、群馬の第12旅団(空中機動部隊と位置づけ)

WORLD・IN・FOCUS(195)リムパック2018取材記(後)(菊池雅之)

菊池雅之氏のリムパックレポート。水陸機動団・第二水陸機動連隊、いせ、が参加している。海自のSBU(特殊部隊)の参加も確認できたそうだ。
「いせ」は、共同医療訓練の舞台となっている。

防衛白書』が書いたこと、書かなかったこと(福好昌治)

「記載されていない事項を指摘」「重要な事項はコラムという形で強調される」(p.182)
北朝鮮の核・ミサイルについて、昨年の防衛白書では「新たな段階の脅威」とされていたが、今年の防衛白書では「これまでになり重大かつ差し迫った脅威」とトーンを上げている(p.184)
「韓国に関しては、ほぼ従来通りの記述にとどまっている」(p.184)
「今年のコラムでは「強い懸念」となっており、トーンを上げている。「注目していく必要があります」という表現は削除」(p.185)
「中国軍に遠距離から移動目標を狙う技術があるのだろうか。この点を知りたいところだが、防衛白書には記述されていない」(p.186)
「今年の防衛白書では、統合機動防衛力というキャッチフレーズが消えている」(p.187)
「FMSに関わる諸課題の改善という注目すべきコラムが掲載されている。(中略) 防衛白書に政策上の問題点を記載したのは異例である」(po.190-191)
「共同訓練の機会に、米軍の艦艇に対して自衛隊の艦艇が、米軍の航空に対して自衛隊の航空機が、それぞれ一回の系に会の警護を実施した、とシルされているだけだ」(p.193)

中国海軍『海上閲兵式2018』(田中三郎)

4月に示威しされた、中国海軍の海上閲兵式の分析記事。軍艦48隻、作戦機76機、将兵1万人という規模で、閲兵式終了後に台湾を恫喝するための演習(4月18日から)も実施している。
閲兵式が海南島の外海で行われたことも重要で、ASEAN諸国でこれを喜ぶところはないだろう。