《ドラキュラ紀元一九一八》 鮮血の撃墜王 (ナイトランド叢書EX-2)
- 作者: キム・ニューマン,鍛治靖子
- 出版社/メーカー: 書苑新社
- 発売日: 2018/10/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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前作(「ドラキュラ紀元1888」)では、切り裂きジャックの時代でドラキュラが君臨しているというとんでもない設定だったが、今作では、第一次大戦を背景にドラキュラ率いるドイツ帝国軍(同盟)と連合国の戦いを背景にヴァンパイア化したマンフレート・リヒトホーフェンが猛威を振るうという、相変わらずノリノリな設定。
ここに、例によって歴史上の実在人物が捻くれた形で登場する。
史実を知っている人ならば、第一次大戦が1918年11月に終わったことは知っている。つまり、大戦の最終盤というわけ。
ドラキュラ登場の後がちょっと納得いかなかったが、外連味たっぷりの展開は健在。
あと、前回の和訳では省略されていた「間奏曲」の章が追加され、某重要人物の葬儀のシーンと彼の親族の初登場シーンが描かれている。
加えて、中編「ヴァンパイア・ロマンス1923」も収録されている。いわゆる「20年代」ノリで、20年代風スタイルのジュニヴィエーヴが活躍する。加えて、侍少女とかヴァンパイアに憧れる中学生とか、どこのラノベかという出だしになっている。
こっちも、史実人物が捻くれた登場をしてくれる。