年間日本SF傑作選の最終号。ご苦労様でした>大森先生、日下先生
『検疫官』(柴田勝家)。「白い服の男」を思わせる設定だが、変化する方向で終わっている。
『アルモニカ』(水見稜)。アルモニカ自体は実在する楽器で、変な噂が立ったのも事実。そこからちょっとだけSF味がかかっている。
『「方霊船」始末』(飛浩隆)。『零號琴』のスピンオフ。ワンダ・フェアファーフェンが主人公。最初に「やらかした」ときのエピソード。
『1カップの世界』(長谷敏司)。こちらは『BEATLESS』前日譚。バロウズ財団理事長エリカ・バロウズが冷凍睡眠から目覚めた直後の話。本編は読んでいないのだが、どっちからどっちの価値観を評価するかというところが面白い。
読んでいて面白かったのは、『おうむの夢と操り人形』、『スノーホワイト・ホワイトアウト』、『グラーフ・ツェッペリン 夏の飛行』だが、この辺は既読で、さすがに感想に大きな変化はなかった。