k-takahashi's blog

個人雑記用

ナイトランド・クォータリー 21号

 

ナイトランド・クォータリーvol.21 空の幻想、蒼の都

ナイトランド・クォータリーvol.21 空の幻想、蒼の都

  • 発売日: 2020/06/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 テーマは「空」。いつもよりホラー色が薄めで幻想色が強め。

ポー(『軽気球無想譚』)とかヘミングウェイ(『パリからストラスブールへの飛行機の旅はナマのキュビスム絵画の展覧会だ』(なんだ、このラノベみたいなタイトルは))とかのセレクションが面白い。『宙を歩いた男』(マージョリー・ローレンス)もそうだけれど、人が空で動き始めた頃の感覚がなんとなく伝わってくる作品群。

 

個人的なお気に入りは『失物之城』(フーゴ・ハル)。マグリットの絵からイメージを引っ張りつつ、変な仕掛けを入れ、それがちゃんとストーリーに合わせてあるところが面白い。特に最後のページ。

 

『彼方でいつまでも』(井上雅彦)は、一捻りするとクトゥルフのシナリオになりそうな話。