k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 2020年10月号

軍事研究 2020年 10 月号 [雑誌]

軍事研究 2020年 10 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/09/10
  • メディア: 雑誌
 

 『敵基地攻撃論よりイージス・アショア復活』(野木恵一)は、イージス・アショア問題の解説記事。イージス・アショアの長所(VLS数の制限がかからない。天候の影響を受けにくい)、THAADとイージスの違い(迎撃ポイントが違う、THAADは終末なのでカバー範囲はせまくなる)を解説する。そして「敵基地攻撃論が正しく理解されていないのではないか」(スカッド狩りの困難を思い出そう)として、イージス・アショアを配備した方が良いだろう、と。

 

トラブルの経緯については『イージス・アショア基地はなぜ失敗したのか』(福好昌治)が、オスプレイ配備(佐賀)や他の自衛隊基地問題と合わせて解説している。

 

『中露が開発・配備する対衛星兵器(2)』(宮脇俊幸)は、キラー衛星とレーザー兵器の解説。実は、日本の保有するランデブー/ドッキング/ロボットアームはいずれも対宇宙兵器と紙一重だし、宇宙デブリ除去も同様だと指摘している。

 

『将来航空戦、日本のグランドデザイン』(井上孝司)は、次期戦闘機の議論の前に考えるべきことがあるでしょ、という指摘。端的に言えば、中国が大量に配備するステルス機にどうやって対処するの?というビジョンをどうするか。

 

ロシアネタは『ルカシェンコとプーチン、蜜月の裏側』(小泉悠)、『復活ロシア海軍はどこを目指すのか』(多田智彦)、『最新世界の宇宙基地(4):ロシア後編』。
ルカシェンコは分からないなあと思っていたが、小泉先生の見立ては、ルカシェンコによる選挙対策とロシア不信(強制的にベラルーシを統合しようとするのではないか)が混ざったものだろうというもの。
ロケット基地の話は、ロケットと基地とがちぐはぐになっているという指摘。