k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究2021年6月号

 

軍事研究 2021年 06 月号 [雑誌]

軍事研究 2021年 06 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2021/05/10
  • メディア: 雑誌
 

 『中国共産党の香港・本土弾圧マシーン』(黒井文太郎)は、中共の弾圧の説明の続き。法律とか組織とかの説明。現時点での「実行犯」の解説も。グレートファイヤーウォールをわざと緩めてアクセス情報を集めたりもしている。

 

『破綻!? 空自F-15能力向上計画』(小林春彦)は、経費高騰で改修内容の見直しとなったF-15。能力向上計画のうち、電子戦能力向上を諦めて、レーダー・コンピュータの換装とミサイル運用能力に絞るべきという説。

 

陸自新戦闘ヘリにAH-1Zが最適なワケ』(竹内修)は、こちらも自衛隊が何を装備するべきかの話題。中国の島嶼侵攻への対抗を想定し、米海兵隊の改編計画も加味すると、陸自がアパッチではなくAH-1Zを装備するのが効果的との説。塩害対策もある。

 

『「クワッド」に反発するロシア』(小泉悠)。中国の対外侵略への対処であるクワッドにロシアが反発する理由を、「インド太平洋という概念への否定(東南アジア侵略がしにくくなる)」「自由民主主義的価値観の拡大への反発」とまとめている。
クワッドの「ゆるさ」(軍事同盟ではなく協力体制)を強みとしている見方も面白い。ハートランド・リムランド論的な議論の復権というのは知らなかった。

 

『『AI』は戦場で何ができるのか?』(井上孝司)。井上先生お得意のIT技術系の解説記事。先日のAIがドッグファイトで現役パイロットを上回ったという「アルファ・ドッグファイト・ファイナル」についても、AI側有利な設定だった(事前に情報を与えられていた)こと、そもそもDARPA主催ということは実用以前の検討段階だということ、が書かれている。