軍事研究2022年1月号

軍事研究 2022年 01 月号 [雑誌]

アメリカ海軍の「ゴースト・フリート」 （山形大介）
米海軍は無人艦（現時点では、自律航行可能艦）の開発を進めている。今年の5月には、全長50メートルの「ノーマッド」が4400海里の航海を終えている。移動だけでなく、国際規則も守ることも求められている。ミサイルを積む、センサーとして使う、など用途は色々。
中国海軍に対抗する「分散海洋作戦（DMO)」では、海上戦力を広く分散させることになり、多数の艦船が必要となり、そのため自律運行が必要となってくる。加えて、NW対応も必要だが更に一歩進んで、電子的な欺瞞も行う。「ゴースト」にはそういう意味もあるようだ。

「中国に開戦の口実を与えるな！」（尾形誠）は、台湾の防衛戦略の解説記事。中国の急速な軍拡に対応するために、色々戦略も変えなくてはならない台湾は大変。有事の際の米軍の来援が遅くなる、つまり自力で対応しなくてはならない期間が延びる、というのが2017年の背景だが、そのあと変化が続く（今年は落ち着いた模様）。
加えて「グレーゾーン事態」への対処も必要（これは日本も同じ）で、法的な対応を進めている（日本は遅れている）。