k-takahashi's blog

個人雑記用

インタフェースデザインの実践教室

 

よいUIを作り、よいUXを実現するにはどうすればいいか、というのを「実践」的に解説した一冊。

「リサーチ」「デザイン」「インプリメンテーション」の3つに分けて、それがサイクルになって改善していくという構成になっている。それぞれ具体的な話が中心なので、それこそリファレンスとして手元に置いておくタイプの本だろう。
コーディングをする人ではなく、デザインをする人のためのチェックリスト。

 

第26章には「テレビゲームに学ぶ」というのがある。ゲーミフィケーションに限らずよく聞く話だが、ここでは「違い」の部分が興味深い。二つの重要な差異があり、一つが「課題をどこから得るか」、もう一つが「難易度を誰が設定するか」。ゲームの場合は、課題はゲームが提供し、難易度はゲームデザイナーが設定する。アプリの場合は、課題はユーザが決定し、難易度はユーザが制御する。
例外はあれど、ゲームの難しさは難しそうに「見える」というのがポイントで、ほとんどは解けるようにできている。ユーザの課題はそうではない。ただ、ユーザが抱えている課題が見かけほど難しくない場合、ユーザの心理的障壁を越えさせてくれるようなアプリがもたらす体験はゲームに似ているとは言えるだろう。