k-takahashi's blog

個人雑記用

クトゥルー神話の本

 学研が最近発売したクトゥルー本。
 解説は普通に行われているが、東雅夫氏による日本での紹介状況の解説記事は、ウィアード・テイルズ誌と新青年誌との対比から始まり、「乱歩が最初に読んだ作品集は "The Dunwich Horror and Other Weired Tales"ではないだろうか」とか、乱歩がどのくらいラブクラフト紹介に関わっていたのだろうか、などという推測もあり興味深い。

 他の記事で面白いのが昭和30年代に紹介されたものの復刻(一部)と800字クトゥルー神話創作コンテストの優秀作発表。中でも、昭和34年に発表されたという「怪奇名作絵物語り インスマウスの半魚人」は、絵物語特有の何とも言えない味わいが出ていて、お薦め。なにせ、ラブクラフトだから、文体が古くさいのが全然気にならない。