スイス警察は27日、国際サッカー連盟(FIFA)の複数幹部を賄賂を受け取った疑いで逮捕したことを、米紙『ニューヨーク・タイムズ』が報じている。
FIFA複数幹部が汚職で逮捕。米国に身柄送検へ | フットボールチャンネル
国際的にかなり大きなニュースになっている。摘発は米国によるもので、米国内での贈収賄やマネーロンダリングなどが罪状のようだ。
だが、当然ながら「なんでアメリカが?」というのがある。南米に汚職取り締まりをしろというのも難儀だと思うが、なぜ欧州がやらなかったのか?
こんな指摘があった。
欧州各国としてはサッカーと言うビジネスの存在感が大き過ぎて手が出せない一方、アメリカではそれが可能だ
なぜアメリカはFIFA汚職の摘発に踏み切ったのか? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
同じ記事中の劇場型云々は首をかしげるところだが、利権問題が絡んでいて欧州が手を出せないというのは確かにありそうだ。イギリスのFTは
ああ、ありがたい――というのが筆者の反応だ。深刻化するスキャンダルを何とか乗り切ろうとするゼップ・ブラッターFIFA会長の努力にもかかわらず、誰かがFIFAの汚職を一掃する決意と意志を見せなければならない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43907
と書いている。南米も民衆レベルでは概ね歓迎している模様。一方で、
プーチン大統領はFIFA幹部の逮捕について、5選を目指すゼップ・ブラッターFIFA会長(79)の再選を阻止するための「明らかな企て」だと指摘。そのうえで、ブラッター会長の再選を支持する考えを示した。
FIFA幹部逮捕は「米国の国外干渉」、ロシア大統領が非難 | ロイター
正直というかなんというか。さぞ都合が悪いんだろうなあ。
そもそもスポーツには「興業」の一面があり、どうしても裏社会的な動きが出てきてしまう。程度問題ということはあるだろうが、あまりにも酷かったのがサッカーということなのだろう。似たような批判は、オリンピックやF1にもある。こちらはどうなるだろうか。