k-takahashi's blog

個人雑記用

ATAP

先週のGoogle I/O 2015の記事をちまちまとチェックしているのだが、元モトローラの研究部門ATAP(Advanced Technology and Projects)の発表が面白かった。
モトローラの事業部門は売却されてしまったけれど、この部門はGoogleに残り、色々と面白いことをやっている。
そんなATAPのインタフェースについての発表があった。より広い部分をインタフェースにするという考え方と、より細かい動きを検出するという二つの方向があり、普通ならタッチセンサーの分解能を上げる話と画面サイズを大きくする話になる。もちろん両方とも行われていて実際、スマホの解像度は高く、画面は大きくなっている。
では、それをもっと進めたら?

Soli


これは手の動きの微妙な違いを検出するデバイス。レーダーを利用しており、カメラを遙かに上回る空間的・時間的分解能を持っている。Kinectの超凄い版というイメージでよいのかな。センスした結果の処理の仕方はKinectとは大分異なるけれど。
凄いのはこれを小型のチップに仕込んでしまったところ。スマホウェアラブルバイスに応用すると、ジェスチャー入力の精度が格段に向上することになる。

Jacquard


こちらはウェアラブル。布地を入力デバイスにしてしまっている。
日本の職人さんが布に織り上げ、それをテーラーの人が服に仕上げている。このムービーには写っていないけれど、プレゼンをしたお兄さんがこのジャケットを着てプレゼンしていた。リーバイスも協力していて、恰好良いお兄さんも出てきていた。
マルチタッチをきちんと検出できる布というのは凄いのだが、どう使えば面白いんだろうな。

ATAP


ATAPセッション全体のビデオはこちら。非常にネタに満ちたセッションで、Googleが手元に残した理由がよく分かる。全体を引っ張っているお姉さんは、レジーナ・デューガンさん。元DARPAのトップだった人。

Regina E. Dugan is an American businesswoman, inventor, and technology developer. She served as the 19th Director of the Defense Advanced Research Projects Agency (DARPA). In March 2012, she left government to take an executive role at Google. Just prior to the acquisition, it was announced that she would create, and lead, the Advanced Technology and Projects (ATAP) group at Google-owned Motorola Mobility. In January 2014, Google announced the acquisition of Motorola Mobility by Lenovo but retained Dugan and her Advanced Technology and Projects (ATAP) team

Regina E. Dugan - Wikipedia

全米から赤い風船10個を探せという"DARPA Network Challenge"もこの人のプロジェクトだそうだ。