宇宙補給機HTV「こうのとり」は6トンの荷物を宇宙ステーションの届ける補給機。先月5号機が無事にミッションを終えた。
ところこの荷物だが
苦労している点では、直前になって、カーゴのキャンセル・変更等が発生し、重心位置合わせの為の配置変更等に苦労しています。場合によっては、時間との勝負ということにもなります。
http://www.jamss.co.jp/report/htv.html
へえ、大変そうだなと思っていたのだが、実は私が思っていたよりも遙かに大変な問題だった。
宇宙ステーション補給機「こうのとり」 : 輸送機のための荷物配置問題 (小特集 宇宙開発への情報技術の貢献)という論文が出ていて（電通大 高玉圭樹教授）、学会誌なので図書館にでも探しに行けばあると思うが、この論文中に
YZ軸平面においてHTVの重心が半径25mm以内に入ることが要求されている
とある。荷物一つがキャンセルになったり追加になったりしたら、この条件を満たすように配置なくてはならないとすれば確かに大変だ。しかも出し入れの順序も考えないといけない。
実際、NASAやESAでは1か月〜4か月前から変更が禁止されている。
これを数秒で変更プランを建てるシステムを作った。
まだ実用化しているわけではないようだが、上手くいけば、ISSから荷物を降ろす際にも使える。
