k-takahashi's blog

個人雑記用

ナイトランド・クォータリー 6号

ナイトランド・クォータリーvol.06 奇妙な味の物語

ナイトランド・クォータリーvol.06 奇妙な味の物語

特集は「奇妙な味の物語」。江戸川乱歩の提唱によるとされるこの表現、今はすっかり定着している。
ということで、ハエの頭のような花を咲かせる蘭から始まるジョン・コリア「みどりの想い」、思い出深い田園屋敷を巡るサキ「聖戦」、小説が書ける帽子というアイテムが登場するロバート・ブロック「ひらめきの帽子」、喋る車が出てくるチャールズ・ボーモント「愛車の助言」、車を盗んだという男と意気投合するシングルマザーの話ネイサン・バリングルード「往く先は風に」、ブラッドベリ追悼集収録作ニール・ゲイマンレイ・ブラッドベリを忘れた男」、と一応ホラーの傾向がある作品が多いけれど、「奇妙な味」自体がホラー系に多いので相性は良いのだろう。
好みは人それぞれだろうけれど、一つくらいは気に入るのが出てくるセレクションだと思う。


そして、ケン・リュウ「しろたえの袖――拝啓、紀貫之どの」が載っている。これはエクリプス・フェイズ小説で、奇妙な味と言えば言えるけれど、若干の違和感は感じた。