k-takahashi's blog

個人雑記用

メディアの仕組み

メディアの仕組み

メディアの仕組み

池上彰津田大介という面白そうな組み合わせなのだけれど、なぜかamazonでは売らないそうです。(でも、私はamazonから買った。)
中身は、まあ普通。津田さんや池上さんの言動をある程度知っている人なら、新味は少ないと思う。というか、正直なところ、若干掘り下げ不足なのでは、というのが感想。本書をベースに色々な人から突っ込みをもらった上で、もう一回練るとかすると面白いかも。


例によって自分用メモを幾つか。


なぜ、NHKに入ったのか? と聞かれた返事。

池上 私が就職活動しているときは、そもそも民放はコネがないと受けさせてくれなかったのです。(p.39)

新聞の記事が分かりにくくなった理由の一つとして。

津田 新聞は読者の高齢化対策として、文字のサイズを大きくしました。文字を大きくすると、当然、紙面に掲載できる文字量は減ることになります。文字量が減った状態で新たに取材してきたことを全て盛り込もうとすると、「前提」が記事に入らなくなっていく。
(p.53)


スポンサーを気遣った記事にするのか、という問いに答えて。

池上 社として「あれを書くな、これをやるな」と言うことは基本的にはありませんね。むしろ記者個人が特定の政治家に心酔してしまって厳しい記事が書けなくなることはある
(p.67)

津田 僕自身は、メルマガを制作・配信するだけでなく、新しい政治メディアを作るためにスタッフを八人も雇ってます(p.80)

お金かかってるなあ。


イランや中国では、いわゆるメディアを国が押さえている。ソーシャルメディアだけだと、政府が簡単に弾圧できてしまう、という分析をしてました。(第三章)


比喩の使い方について

ある問題についてあまり知らないまま喩えで説明する、というのはすごく危険(p.177)

比喩というのは省略と誇張だから、省略して良いところを正しく見極められない人が使う比喩は間違い可能性が高いということ。


テレビについて

津田 テレビは、時間あたりの情報収集効率が悪い気がしますよね。二時間番組を見るよりも、二時間で本を一冊読んでしまった方が良いように思います。
池上 しかもテレビは二時間番組を見るのであれば、細切れであってもテレビの前に居なくてはいけませんからね。これは本当にもったいない。
(p.203)

これは、私も思う。