k-takahashi's blog

個人雑記用

キノコの惑星スカー

キノコの惑星スカー <デュマレスト・サーガ5> (創元SF文庫)

キノコの惑星スカー <デュマレスト・サーガ5> (創元SF文庫)

 今回の舞台は惑星スカー。 30日間雨が降り続く冬、30日間酷暑が続く夏、その間に挟まる30日間ずつの春と秋。スカーには様々な種類のキノコが生えている。キノコの胞子は人間に有害であり、宇宙港近辺は巨大な空調設備により胞子を遠ざけている。一方、極めて高価なキノコもあるため、危険をおしてキノコ狩りに出かけるものも後を絶たない。文字通り一攫千金の可能性があるのだが、もし事故を起こせば恐らく生きては帰れない。


 というスカーでの冒険譚。デュマレストを襲う連中が色々いたりして、読者視点からはサイバー一味の仕業というのが分かるのだが、例によって一ひねりしたオチが待っている。
 たまたまスカーに来訪していたジョスリン(貧乏惑星ジェストの領主)がなにやら達観した感じで微妙にデュマレストに関わってくるのが面白い。一見悪趣味な貴族スタイルのようで、実はしっかりと行動原理があるというのがRPGのNPCとしても使えるタイプ。


 1〜5巻の中では、良い方の出来だと思うが、終盤駆け足になるのは相変わらず。