k-takahashi's blog

個人雑記用

「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展

 ページはこちら国立新美術館に行くのも初めて。


 所蔵元のアムステルダム国立美術館の改装中に世界巡業を行っているものだとのこと。フェルメールは寡作な作家で、現存しているのは30〜40点程度しかない。有名なのがこの「牛乳」と「耳飾り」あたりかな。


 フェルメールと言えば、あの青。同時期の他の絵と比較すると際だった色合いを見せていて、これに拘ったのもわからなくはない。
一方で絵自体はやや不思議な絵で、人物と前景のテーブルと右後方の空白部とに実は一貫性がない。例えば、メイド自体が精密な遠近法で描かれている一方で、テーブルはこれが狂っている。ライティングも人物と背景とでずれている。絵としては非常に効果的に組み上がっており、名画であることに異論はないのだが、ある意味で偶然が生み出した名画ということもいえるのだろう。


 一つ企画として面白かったのが、当時の工芸品を配置した部屋。ここに「牛乳」と同じように家具を配置してあるのだ。ここまでやったなら、学芸員のお姉さんに当時のコスプレをさせてポーズを取らせてはどうだろうか。受けると思うのだが。