- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/07/06
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オバQ、パーマン、21エモン、キテレツ、エスパー魔美、SF短編のそれぞれを各2ページずつで紹介し、ドラえもんとの関連を紹介するという体裁。
貴志祐介氏の小文が面白い。
自作の「新世界より」で超能力の危うさを扱った氏は、魔美についてこんなことを書いている。
超能力という常識を根底から覆す現象を、あるがままに受け入れることは、発達途上の柔軟な心を持った子供にしかできないだろう。しかし、ともすれば未成熟な征服欲と攻撃性に振り回されかねない少年は、危ういのである。恍惚は自我の肥大へ、不安は恐怖へと容易に転化し、どちらも悲劇的な結末をもたらしかねないのだ。それとは対照的に少女の心は、ぶれることが少ない、最もセンチメンタルで移ろいやすく、儚げなイメージのある少女の心が、実は最も強く、安定しているのである。
パーマンという作品もあるので、この指摘が必ずしも藤子先生の意図とは思えないけれど、そういう考え方もありか。
貴志先生のこちらの台詞は身も蓋も無い。
私にとってドラえもんは……
どんなときにも
夢と未来を信じることを
教えてくれる、
青いフクロダヌキ。
(猫という説は、ちょっと信じられない)