第7シーズンのプレミアの2時間スペシャル。邦題は「カーアクションスペシャル」。いつにもまして手間とお金をかけた破壊の数々。
まずは、映画「スピード」の1シーンの検証。時速80キロで走るバスに直角コーナーを右折させようとした主人公は、乗客に「右側に寄れ」と命じる。これによりきわどいタイミングでコーナーリングに成功するのだが、これは本当だろうか。
ということで、映画と同じサイズのバスを用意し、これを本当に走らせてみることにした。ちなみにバスの名前は "MYTHBUS"だ。実験に先だって安全のためバスを改造。豪快に改造するアダムと丁寧に改造するジェイミーの対比が愉快。
さて、まずアダムが右側に乗客を寄せた状態で実験。もちろん、本物の人間ではなく同じ重さに相当する重りを使っての実験。やたら嬉しそうに挑戦するアダム。そして、コーナーリングはきわどいところで成功。
次は、乗客が寄らなかった場合で、こちらはジェイミーが運転。めずらしくやる気満々な様子を露わにするジェイミー。意外なことにこちらもコーナーリングに成功。
さてこうなると次の課題は明らか「何とか転倒させたい！」である。重心を左にずらし、屋根に重りを載せてトップヘビーにし、エアサスを制御して車を傾ける、という仕掛けを準備して、再挑戦。今度はリモコン制御。そして見事に豪快な転倒でした。 迫力充分。
2つめは、アシスタントチームによる「映画によくあるシーン」の検証。
一つ目は、果物の露店に突っ込むシーン。時速70マイルで露店に突っ込ませたところ、果物が豪快に飛び散り、この部分は映画通り。ただし、車の方はボンネットが潰れてしまい、続けての走行は無理そうでした。
二つ目は、金網フェンスに突っ込んで突破するシーン。こちらもフェンスの開き具合は映画のシーンそっくり。ただしそれなりに衝撃があるためか、エアバッグが開いていました。
三つ目は、キャンピングカーに穴を開けて突っ切るシーン。これは突っ込んだ時点で車が完全に壊れてしまいました。実現性はなさそうです。
四つ目は、トレーラーの下をくぐり抜けようとしてオープンカーに早変わりしてしまうシーン。なんとこれはほぼ成功。リモコンのブレーキが壊れてしまい、そのまま走り続け土手の向こうに突っ込むというおまけ付きでした。
いちいち大喜びする3人組でしたが、最後の暴走はさすがに少し慌てていた。
3つめは、アメリカのプジョーのCMの検証。230キロで走るプジョーと1200メートル上空から落下してくる車とで競争をして、プジョーが勝つというCMがあるが、本当かの検証。
まず、何台かの車を120メートルの高さから落としてみる実験。すると、車は水平に落ちずにフロントから地面に激突してしまう。ただし、これは安い車を使ったからで、高級車なら前後のバランスが取れているので水平になるということで重りでバランスをつけて再落下実験。無事に水平に落ちました。
さて、最大の問題は、車を走らせるところ。運が悪ければ1200メートルを落下してきた車と激突するわけで人間が乗って運転するわけにはいかない。一方で時速200キロで走る車のリモコン制御など、さすがにグラントも未経験。散々苦労したあげくに、車にカメラをつけ、ヘリに乗ったトリーがアンテナを車に向け続けて受信するという大技を投入。
1200メートル上空から落として目標に当てるなどと言うのは、米軍のスマート爆弾でも使わなければ無理で、走路とはずれたところに落下してしまいました。ただタイミングは2秒弱の差で、画面迫力的には充分でした。
4つめはアダムとジェイミーによる再挑戦もの。正面衝突する2台のトラックの間にコンパクトカーが挟まれるとぺちゃんこになるという伝説。
実は3年前に一度挑戦しているのだが、そのときは、スピードが遅かった上に、タイミングもずれてしまった。そこで再挑戦ということになったわけだ。今回は機械類に細かい工夫をした上で、時速80キロ同士で見事に正面衝突に成功。ただし、コンパクトカーは間に挟まらず押し出されてしまった。
さてここからが追加実験。まずぺしゃんこにしようということで、ニューメキシコ工科大学のロケット実験場に出張。ここで、ロケットを用いて音速まで加速した鉄板でコンパクトカーを押しつぶす実験に挑戦。案の定、ものすごい迫力。どのくらいかというと、あのアダムがしばし呆然とするくらい。コンパクトカーは完全に押しつぶされていました。
もう一つの追加実験が2枚の鉄板を爆薬で圧着するもの。こちらも300キロの爆薬を用いてのど派手な実験。カメラにはっきりと衝撃波が写るほどの規模で、鉄板は見事にくっついていました。
もちろん、そんなことがハイウェイで起こるはずはなく、伝説自体はBusted。
