- 作者: 大森望,日下三蔵
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2011/07/27
- メディア: 文庫
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最後の『皆勤の徒』(西島伝法)は、北野勇作風というか、何というか、ぐちゃぐちゃ描写の生態系SF。ダジャレ半歩手前(手向こうかも)の描写が延々と続く、何とも言えない奇作。年間傑作選に入れるのかなあ、という気もするが、短編賞受賞作を掲載するという方針だからいいか。なんというか、個性は充分ある。
『完全なる脳髄』(上田早夕里)、『五色の舟』(津原泰水)、『光の栞』(瀬名秀明)、『メデューサ複合体』(谷甲州)あたりが個人的なお気に入り(全部既読でしたが)。
ともあれ、このシリーズが出続けること自体が嬉しい。いきなりこれを渡されても困る人が多いような気もしますが、出戻りSF読みの人には自信を持ってお奨め。