k-takahashi's blog

個人雑記用

米共和党内の「ワクチン論争」

先日開催された米共和党の大統領候補ディベートで、ワクチンの話が出たらしい。

リック・ペリー・テキサス州知事が「子宮頸癌ワクチンの一斉接種」を知事として実施したことで「炎上した」という問題でした。前回の(といってもつい先週ですが)7日のディベートでも取り上げられていたのですが、とにかくペリー知事が「一斉接種」を行ったのは保守政治家にあるまじき「汚点」だとして各候補から総攻撃を受けたのです。

米共和党内の「ワクチン論争」に意味はあるのか? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

アメリカで保守主義と言えば、政府から色々指示をされるのではなく自分で決めるという意味で、自由放任に近い。というのは、以前「アメリカン・デモクラシーの逆説」に書かれていたが、その文脈から考えると、上記は、特に保守本流を自称するような人から批判されるのはあるていどやむを得ない。
さすがに、それが多数派ではないというのは上記エントリー中にも書かれているし、

アメリカという国は、ことワクチンに関する限り、「アメリカ的」ではなくなってしまうのです。つまり、個人主義ではなくて集団主義になり、自助努力的ではなく互助的になり、責任追求型ではなく無過失補償制度があり、民間ではなくて公的なプログラムが主体となり、強者中心ではなく弱者中心となります。
この不可思議なアメリカの振る舞いについて僕は美味い説明を思いつかず、先日ある会議でアメリカ人のワクチン関係者何人かに質問してみたのですが、「アメリカではワクチン事業をとても大事にしているから」と愚にも付かないトートロジー的な回答しか得られませんでした。(p.103)

ということが、「予防接種は効くのか」にも書かれてる。


気になるのは、最初のエントリーにあったパックマン候補がどのくらい支持されているかというところ。昔からいる少数派のガチガチ系保守派が、少数派の支持をそのまま受けているというのであれば「ああ、そうですか」でいいのだが(政治信条として政府の一斉命令などはよくないという主張が先にあり、それで一斉接種という方法を批判するというのはありえる)、危険うんうんのところで支持が増えているようだとまずい。


日本でも「母親」を錦の御旗にしてトンデモ主張をする連中(あるいは、そういう母親を悪用して、ウソを垂れ流す連中)はいる。反ワクチン運動だのホメオパシーだのガンは陰謀だだのが代表格で、原発事故以降色々と幅をきかせ始めているわけだが、米国はどうなんだろう。