空想世界構築教典 〜物語背景世界構築のチェックリスト

空想世界構築教典

最近よくみかける、見開き一項目で知識をまとめて一冊にした本、の一つ。本書は、空想世界を構築するときの様々なチェック項目をまとめている。
時代区分、舞台、神話・宗教、国家・政治・国際関係、課題、都市・集落・経済、ネーミング・遺跡、といった形で7章に分けて記載されている。一章が7項目からなっており、どちらかというと形式優先でまとめたことが伺える。

教科書的にきちんと積み上げていったというよりは、こういうのをある程度構築していったときに使うチェックリストなのかなと思う。
あるいは、特定の創作物を、この本の分類に従って解析してみるなんてのも面白いかもしれない。

終盤3分の1くらいは、この手の創作世界によく出てくる単語を、10言語分掲載したリストになっている。「突風」は英語ではガストだが、スペイン語ではラファガ、ギリシャ語ではカテギダ、とかそんな感じ。
ちょこっと自作シナリオの味付けに使うならこれくらいでいいけれど、本格的な創作をする人は辞書を引かないとだめでしょうね。最近はウェブでたいていのことはできますし。

サイコロチャートはお遊びとして入れてあるのだろうけれど、ちょっとくどい感じ。サイコロで振り出すタイプは、出てきた結果をむりやり解釈するところが面白いので、本書の方向性とは合っていないと思う。