k-takahashi's blog

個人雑記用

レンジでチンするから揚げ粉

日経トレンディの先月号(2012年2月号)の「ヒットの軌跡」で、昭和産業の「レンジでチンするから揚げ粉」が扱われていた。
「粉と油の昭和産業」と言われた会社が油を使うのを止める商品を企画することの葛藤から始まる。そして、フライパンで焼く「から揚げ粉」のヒットを見て本格参入を決意する。
それからが商品開発。

  • から揚げは、全体の10%が油。食品の表面の水分が油に入れ替わることでからっとした仕上がりになり、入った油が味にコクを出す。
  • ところが従来のから揚げ粉を鶏肉にまぶしてレンジに入れるとべっちゃり。鶏肉は水分が多い。
  • 問題は小麦粉が水分を吸って保持してしまうこと。そこで代用となる素材を探した。スナック菓子どころか、吸水ポリマーや砂まで試したという。そしてたどり着いたのがコーングリッツ
  • さらに、家庭で作られるから揚げでは冷凍肉が使われることが多く、臭みが残ってしまう。そのための工夫もした。(ここ記事中でもさらりと流してある。ここに工夫があるんだろうな)

商品ができあがったあとも

  • 目立つこと最優先で金色を採用。(普通、調味料には使わない)
  • から揚げを自分で揚げたことのない人は、から揚げ粉がどこにあるか知らない。しかし、売りたい相手はそういう人。なので肉売り場に置いてもらった。箱から出すだけで置ける専用什器も容易。
  • 独身男性のニーズを想定して、深夜帯にもTVCMを流した

などなど、苦労が伺える。うまくいって良かったね。