- 作者: 林公代
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2012/05/07
- メディア: 新書
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よく言われる「アポロ以降、いったい宇宙飛行士はどこにいっているのか?」という話にも
注目して欲しいのは宇宙飛行をした人類の「延べ日数だ」。約3万8千日。一年は265日だから一人分とすれば100年分を宇宙で過ごしたことになる。実際には525人が1361回宇宙飛行をした日数なので一回あたり約28日という計算になる。
つまり、1970年代以降、人類は「遠くの宇宙」を目指すかわりに「宇宙に暮らす」ことを選択したのだ。(p.49)
と綺麗な説明を行い、そこから「宇宙な仕事」という本書のメインに繋げている。小型衛星開発やリモートセンシング活用などの紹介もある。
一方、技術的、歴史的な部分については軽く流しており、「あれ?」と思う部分も多い。きっちり俯瞰して作った一冊というよりは、著者の関心にある範囲、取材した範囲をまとめたもののようだ。
同じ著者に「宇宙の歩き方」*1という本がある。ちょっと古いのだが、カタログ的に色々とまとめてあり、イラストや写真も満載なので、あちらの方がお薦めかな。
*1: