k-takahashi's blog

個人雑記用

まだGoogleマップはなかった

ストビューの開発史についての記事が掲載されていた。

Vincentによれば、ストリートビューの最初のコンセプトはスタンフォード大学のMarc Levoyの研究だという。 Levoyと彼の学生の一人がビデオを撮影してそれを1枚の画像に貼り合わせる技術を開発した。Googleはサンフランシスコ中の道路を撮影することができるかどうか見るためにこのプロジェクトに少額を投資した。その結果、ビデオの1コマずつを解析して非常に長大な街路の写真を合成することが可能だと判明した。写真は歪んでおり、画質は悪かったが、これがストリートビューの第一歩になった。

Googleストリートビュー・チームにロング・インタビュー―ラリー・ペイジの車の屋根のカメラからグランドキャニオンの谷底まで | TechCrunch Japan

そして撮影のために巨大なカメラを載せた車を作り、ベイエリアを走ったそうだ。そこにはカメラだけではなくGPSやレーザー測距機も積んであったとか。とにかく取れるデータをできるだけ取って、そこからできるだけ使いやすい情報にまとめあげる苦労が分かる。


上記の記事は非常に興味深い。データを集めるための装置を作る苦労、集めたデータを整理する苦労などが書かれている。
ストビュー撮影車がWiFiデータを集めていたと問題視されたことがあるが、位置情報を正確に取るために苦労していた頃のシステムがそのまま残っていたということなんだろう。


ただ、私が一番驚いたのは、ストビューの研究が始まったときには、まだGoogleMapsがなかったということ。サービス開始時には、Mapsとストビューは自然に融合していたけれど、言われてみるとこの融合はそれほど自明なことではない。まして、Mapsがない時に、一体ストビューをどういうイメージで語っていたのか。それを構想として紡ぎ上げた開発者、それに大金を投じることを決めた経営者。ここは本当に凄いと思う。