k-takahashi's blog

個人雑記用

不思議の海

上野の深海展合わせで買っておいた本。サイエンスの中からテーマに関連した記事をセレクトして、最新コメントを付けてまとめてある。
もちろん、ダイオウイカの記事もある(2011年の記事の再録。先日の水中映像の件は補足として付け加えられている)けれど、目当ては「南硫黄島探検記」。


絶海の孤島への学術調査というと、大昔の話のようだが、それが実際に日本で行われた。そのレポート記事。
研究者が登山できるようにサポートする「ルート工作隊」、伊豆や父島での上陸訓練、海上の2隻の船による支援、といったものが解説される。そういったサポートによって送り込まれた研究者の中でも最優先だったのが「陸産貝類」の研究者。探すは、体調数mmのカタツムリ。さすがにこれは専門の研究者を送り込むしかないが、研究者は登山のプロではないということで支援が大事と。


エピソードとしても、「鳥の雨が降る」とか「ベースキャンプの下はウツボの巣だった」とか。学術探検としてのエピソードとしては、この話が可哀想だった。昆虫が見つからないなあという話の後で、

花が咲いていれば虫が集まってくるので登山前、苅部は一次隊で登頂した加藤に聞いた。
「加藤さん、山頂にガクアジサイの花はありましたか?」「ありましたよ」「やった虫が採れるぞ! 詳しい場所を教えて下さい!」「……。すみません、ガクアジサイの花は採集しちゃいました」「ガーン」