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FCC Adopts Strong, Sustainable Rules to Protect the Open Internet

FCC Adopts Strong, Sustainable Rules to Protect the Open Internet

FCC Adopts Strong, Sustainable Rules to Protect the Open Internet | Federal Communications Commission

日本語での記事はこちら。

連邦通信委員会FCC)は現地時間2015年2月26日、「インターネットの中立性」に関する新たな規則の導入を承認した。

FCCがネット中立性の新規則を承認、ブロードバンド事業者を再分類 | 日経 xTECH(クロステック)

具体的には、

新規則は、ブロードバンド事業者が特定のコンテンツ、アプリケーション、サービス、デバイスへのアクセスを遮断することや、特定のコンテンツ、アプリケーション、サービス、デバイストラフィックを減速させることを禁じている。また、追加料金を受け取って優先的に高速配信する、いわゆる「ファストレーン」を提供してはならないとしている。

FCCがネット中立性の新規則を承認、ブロードバンド事業者を再分類 | 日経 xTECH(クロステック)

金を払えば高速サーバに繋ぐというサービスはあるが、それはサーバの話で網の話ではない。ファストレーンは検閲と紙一重なので慎重に扱わないといけないのだけれど、今回の規制では接続業者を「公益通信業者」と扱うようにしているところがポイント。それなりにきちんとした対応が法的に求められるということになる。


梅田望夫が『ウェブで学ぶ』*1を出したのは5年前になるが、そこで「グローバルを志向しないウェブ」のことが触れられていた。実際、世界的には、

政治的理由を背景にFacebookYouTubeなど、インターネットの一部サービスに規制をかけている国がある。こうした国々に対し、豊かにするという大義名分のもとに、中国のマネーパワーで、ネットインフラを入れるのではないかと思うのだ。
 世界が繋がるはずのワールドワイドウェブの概念は、ワールドワイドウェブから独立した中国をもって変わった。
 それだけでなく、この先、政情不安な国や経済的に弱い国が、中国のマネーパワーで中国式のインターネット環境を導入する時代がやってくるかもしれない。

ASCII.jp:規制一杯の中国流インターネットが世界に輸出される日が来る!? (1/2)|山谷剛史の「アジアIT小話」

というように、専制国家が独裁者にとって都合の良いネットを進めているという現実がある。独裁者に都合のよいサイトへのアクセスを早くし、都合の悪いサイトへのデータを遅くすれば実質的な検閲が可能となるわけで、ファストレーンの扱いが注意深くなくてはならない理由である。(金はどこかの会社が出していることにして、中共はその会社に金を渡せばよい。)


もちろん、すべては程度問題であって、金を払って太い回線を買うのを否定するわけではない。ただ、それは注意深く扱わなくてはならない、という話。

*1:

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)