k-takahashi's blog

個人雑記用

ニャルラトテップの仮面 最終回 〜上海編 その4

第1回(ニューヨーク編その1) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20121110/1352615521
第2回(ニューヨーク編その2、ロンドン編その1) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20121201/1354370580
第3回(ロンドン編その2) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20130105/1357403056
第4回(ロンドン編その3) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20130505/1367764367
第5回(カイロ編その1) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20130602/1370181573
第6回(カイロ編その2) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20130629/1372518791
第7回(カイロ編その3) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20130824/1377356270
第8回(カイロ編その4) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20130922/1379863814
第9回(ケニヤ編その1) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20140201/1391270017
第10回(ケニヤ編その2) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20140301/1393689691
第11回(ケニヤ編その3) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20140524/1400945136
第12回(オーストラリア編その1) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20140621/1403361555
第13回(オーストラリア編その2) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20140809/1407594246
第14回(オーストラリア編その3) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20140913/1410621391
第15回(上海編その1) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20141004/1412435012
第16回(上海編その2) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20141108/1415457898
第17回(上海編その3) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20150411/1428763092
第18回(上海編その4) http://d.hatena.ne.jp/k-takahashi/20150606/1433607217


3年がかりのキャンペーンが遂に終了。
例によって綿密な準備と電光石火の実行で敵組織を粉砕。最後の後始末でかなり頭を悩ませたが、色々とごまかしつつなんとかしのぐ。


多少変則的なスタイル(ホラーというよりは活劇に近い。ややリアリティよりに寄せたインディ・ジョーンズという感じ)だけれど、長大なキャンペーンに最後までつきあって貰えたプレイヤー諸氏には感謝。
長いキャンペーンになるのは分かっていたので、基本的にデストラップ系の判定は甘めにしていたけれど、PCの死者を出さなかったのはプレイヤー諸氏の努力とダイス目の賜。


プレイ後に、シナリオをプレイヤーに読んで貰いつつQ&Aセッション。「ええ?」とか「そうなのか」とか言いながらおしゃべり。
準備しただけで顔すら出さなかったNPCだけでも10人近いんだよねえ。

プレイヤー側からのメモ

こちら。例によってネタバレ有りなので注意。

以下ネタバレ有り、注意

『ニャルラトテップの仮面』というキャンペーンの基本構造は、邪神降臨を目指す大規模な陰謀があり、それを世界各地の下部組織が支えるというもの。全体の陰謀を繋ぐ糸がカーライル探検隊で、探検隊のメンバーが各下部組織と繋がっている。各下部組織はそれぞれ異なる形態のニャルラトテップを崇める邪教組織であり、それを一つずつ潰していくことになる。
各組織はそれぞれ儀式があり、各組織(地域)のシナリオのクライマックスには各形態のニャル様が登場して暴れることになる。ニャル様が出てくればそれは無事では済まないわけで、このキャンペーンがデッドリーになるのも当然。


デッドリーなキャンペーンの問題は、全体の陰謀と戦うという構図をPCはどのように確保するのかということ。
今風のシステムや設定なら、対抗する世界的組織を設定して、直接か間接かはともかくPCはその組織のメンバー・協力者となることで陰謀全体と戦う構図が維持される。が、このシナリオにはそういう背景はない。というかクトゥルフというRPGの設定は、そういう全人類的組織とはあまり相性がよくない。(もちろん、そういう組織もある。割と古い小説にもあるし、最近のクトゥルフネタを入れたラノベ系では珍しくもない)
そこで、PCがボロボロと死んでいくと全体の繋がりが弱くなる。プレイヤーレベルはともかく、キャラクターレベルでは知らないことが増えてしまうし、幾つかの超重要アイテムが失われる可能性も高くなる。


なので、今回はかなり割り切ってPCの生死判定を甘い方に振ってみた。少なくとも、一回の判断ミスや一回の不運だけでPCが死ぬことは無いようにシナリオはチェックし直した。更に一プレイヤーに複数のキャラクターを持ってもらい、少なくとも一人はキャンペーンの最後まで生き残ることを期待した。
一応、これは行けたと思う。更にPCの能力を全員が大体理解していたのが実行段階のスピーディーな展開に繋がり、かなりの程度敵組織の動きに対して先手をとれるようになり、それが生存可能性の向上に繋がった(プレイ時間の効率化にもなった)のかな、とも。


先手をとる機会が増えるとある意味で敵の見せ場を潰すことにもなる。だから、各シナリオの見せ場をきちんと見せる方が良いという考え方もある。『ニャル』なら、各形態が各シナリオの最後にきちんと登場するようにする。ストーリー的にもこちらの方が綺麗で、単発シナリオならこちらの方が良いだろう。
一方キャンペーンだとPCの工夫や活動がストーリーに反映されている感覚が弱くなってくる。もちろん、工夫次第でどうにでもなる話ではあるが傾向としてはそうなる。


どちらが良いと言うよりは、色々なスタイルがあるということ。