大森望と伴名練による、2010年代傑作選。一応「ベテラン編」だそうで、10年代が始まる前にデビューしていた作家。
さすがに読んだことのあるものが大半だけど、幾つかの未読のものも含めて面白かった。
『アリスマ王の愛した魔物』(小川一水)は、今読むと『三体』っぽいということになるのかな。
『怪獣惑星キンゴジ』(田中啓文)は未読。怪獣惑星で怪獣が殺されるというミステリー(なのかな)。もうとっと長い方が色々と詰め込めるかとも思うが、間延びしてしまうかなあ、どっちだろう。
『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』(仁木稔)も未読。これは書かれたとき(2012年)と今だとだいぶ評価変わりそう。ロボットとかAIとかはよっぽどでないと難しいね。
『滑車の地』(上田早夕里)と『海の指』(飛浩隆)は独特の世界が面白い。どちらも良い世界とはほど遠いけれど魅力的。『滑車の地』の地下帝国の辺りは、そう言えばあまり読んでなかった。ちょっともったいなかったかも。