レンブラントの絵に描かれた王様が夜、市庁舎を徘徊する。そんな怪談が17世紀のアムステルダムで囁かれていた。
そんなアムステルダムである宝石商がペストで命を落とす。ところが翌日、その宝石商が密室で発見される。一体何が起こっているのか?
事件に巻き込まれたのは、レンブラントの息子ティトゥスと流れ者のナンド。洪水と疫病の影に覆われつつあるアムステルダムで調査を行うが、ペストで埋葬された墓を掘り起こすことは許されず、見つかった宝石商(?)は意識が戻らない。
トリックはともかく、背景設定の一つは、ああナルホドと興味深かった。伏線回収のうちの一つはちょっとひっかかったかな。
でも、楽しく読めた。お薦め。