k-takahashi's blog

個人雑記用

9で割れ  女騎士、経理になる

 

 

「9で割れ」というのは、数字の合計にズレが見つかったときにそのズレを9で割り、その数字を探せというノウハウ。桁ズレを発見する手法となる。例えば150,000を15,000と誤記すると合計したときの差が135,000となる。135,000を9で割ると15,000となりこれで15,000を誤記候補としてみつけることができる。

タイトルから分かる通り銀行の話なのだが、著者は「釣りキチ三平」で有名な矢口高雄先生。高校卒業後の銀行員時代のことを扱った自伝漫画。「まんが道」でも主人公はいったん就職するが、デザイン関係という一応マンガ技能を活かせる職場。こちらは最後はマンガを否定されるような形で退職することになる。

銀行関係の話が半分ぐらい、残りは美術やら釣りやら漫画やらのエピソードが興味深く紹介されている。水木しげる先生に絵を褒められたり、若者の熱気を見守ったりする場面もでてくる。仕事の一部とはいえ一流の美術品に触れる機会があったりするのは、やはりそういう素質があったからなんだろうな。

 

で、これを買ったせいなのかお薦めに登場してきたのが「女騎士、経理になる」の漫画。オークに捉えられた女騎士が「今日から貴様はウチの会社の経理のお姉さんだ」と言われて経理の知識を得て、帰国後に銀行勤めをする話。

異世界転生ものによくある「近代知識を武器にして悪と戦う」話なんだが、別に転生はしておらず魔物の国の知識を人間の国に持ち込むという形。

それほどストーリーや展開が個性的ということはなく、内容的には経理の教育マンガっぽくなっているので、これでざっと感覚を掴んでから経理の教科書を読むというタイプなのかな。

最後に打ち切り感があるのがちょっと残念だが、軽く面白く読めます。