k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究 1月号

 特集は「北朝鮮核戦略には先制攻撃か!」という、いささか物騒なタイトル。とは言え、特集記事は基本的に、ここ何号が続いている分析・解説記事が中心。監視体制とか実験分析とか北朝鮮の内情分析とか。(大量破壊兵器への国際社会の対応がザルなのは、何度も読まされた話とは言え、毎度がっくりくる)。
 賀谷眞悟氏の記事が、法解釈や地政学分析、BMDとの比較をした上で敵基地攻撃論を肯定的に扱っている。個人的には賛成しかねるが、議論はしておくべきだ。ただ、そのためには、もう少し詳細な論文が必要だと思う。まあ、どこまで政治に口を出すかは、常に微妙な問題だけど。


 写真家の村田信一氏の記事中には、ベイルートでのヒズボッラーの活動が紹介されている。ヒズボッラーの金とプロパガンダをばらまいている様子や、ガチガチの統制ぶりがうかがえて興味深い。素知らぬふり(でも、村田氏にはバレバレ)で、探りを入れ、圧力をかける様子は、ある意味滑稽さもあるが、現地の人達はそれを受け入れるしかない。金持った宗教屋は、どこの国でもトラブルの種だ。