k-takahashi's blog

個人雑記用

軍事研究2月号

 特集記事の一つである「完全網羅・ヨーロッパ諸国の空軍戦力」(青木謙知)が面白かった。ヨーロッパ各国の空軍事情が簡単に羅列されているのだが、戦闘機の無い国、空軍の無い国、軍隊自体が無い国、がかなりあるのだ。バチカンあたりは特別だとしても、リヒテンシュタインなんかはスイスが国防を担っていると書かれている。どういう仕組み(条約? 慣習?)なんだろうか。


 勿論、ロシア軍の弱体化が背景にあるのだろうが、一方、同じ号に「ロシア軍事力の最新状況と将来」(小泉悠)という記事があり、正面装備の大量調達計画が説明されている。原油高で国家財政が潤ってきたのが直接の要因なのだろう。ただ、真に問題だと思うのは、軍上層部には西側を軍事的脅威と見なす傾向が強く残っているというところ。これが本当なら、下手をすると冷戦型軍事緊張に逆戻りしかねない。


 「島々は誰のものか」(村上和巳)では、北方領土の住民にプーチン大国主義が蔓延して、返還を語るのが憚られる状況になっているとの記述もある。
 つくづく、軍拡独裁国家というのは、困りものである。