k-takahashi's blog

個人雑記用

怪しい伝説 Episode 66: Concrete Glider

 邦題は「コンクリート製グライダー」。コンクリートと言えば重くてどっしりとした建材だが、これでグライダーを作ろうという話。歴史的にはWW2当時独軍が滑空爆弾の翼をコンクリートで作ったという記録がある(ってどれのことだろう? フリッツXにそんな話あったっけ?)そうだ。とりあえず補強すれば翼を作ること自体は不可能ではないと結論づけた二人は、NASAのスミス博士に相談に出かける。博士から、不可能とは言えないと聞かされた二人は、対決方式で試作することになった。
 アダムはジョージ・ケイレイという技術者の記録をもとにグライダーを製作。頑丈だが重量は2キロ近い。ジェイミーは模型店で入手したグライダーをもとに薄いコンクリート板を糸で補強したグライダーを作る。重量は600グラムと軽いがかなり華奢な作り。
 まずアダムのグライダーの実験。ロープで水平に加速して切り離す方式で飛ばしてみたところ、なんと滑空比4を記録。アダム本人もびっくり。
一方ジェイミーは手で投げ出す方式を試みるも、投げ出した直後に急に機首が下を向き墜落(紙飛行機でよくある、投げた途端下に突っ込んでいくあの飛び方)。勝負はアダムの勝ちとなり、コンクリートグライダー自体も可能性有り(Plausible)となった。
 ジェイミーの機体をロープ加速式で飛ばしたらどうなっていたのか、ちょっと気になる。重量/揚力で比較すると、ジェイミー機の方が2倍大きかったので。


 アシスタントチームは、列車が高速で通過すると、列車側に引き込まれるという伝説の検証。まず、風洞模型で試してみると、確かに列車後方に渦が巻いていることが確認できた。問題は、この渦が引き込む強さが、人を引っ張り込むほど強いか、である。
 まず、どのくらいの力がかかれば人を引っ張れるかをトリーで実験(こういうときにかり出されるのはトリーの役目)。結果、風速20メートルに相当する風が吹けば可能性有りとの結論。
 実際に列車を走らせて実験(よく、OKしてくれたと思う)することになり、まずバスター君の弟テッドの製作。弾道ゼラチン+骨組みで作られた彼は、重量94キロの堂々たる体躯。その彼を、ホームの淵にたたせて列車を130キロで走らせてみる。合わせて、ベビーカーも並べておいてみた。
容易に想像が付くように、列車が通過するときの風で両方とも吹き飛ばされる。何度か実験を繰り返してみても、吹き飛ばされることはあっても引き込まれることはなく、伝説はbusted

 日本人なら直感的に答えが出るような伝説だった。グラントは「列車好きだよ。ちょくちょく乗るし」とか言っていたが、キャリーはおそらくほとんど電車に乗ったことが無いような感じで、列車が通過すると異様にはしゃいでいた。この辺はお国柄なのかな。