誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
- 作者: ドナルド・A.ノーマン,D.A.ノーマン,野島久雄
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 1990/02/01
- メディア: 単行本
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この本を読むべきか?読む価値があるか? と迷った人なら間違いなく必読の一冊なので、とっとと買って読みましょう。以下は、サマリーでも紹介でも感想でもなく、自分用の備忘録です。(大事な順ではなく、単に自分用のメモということ。大事と言うなら、ユーザ主導とかアフォーダンスがまずくるのです。)
20年前に書かれた本で、引用・孫引用が多いのでほとんどは知っている話。とはいえ、きちんと一冊になっているのを読むのは間違いなく有意義。
行為の7段階理論
- ゴールの形成
- 意図の形成
- 行為の詳細化
- 行為の実行
- 外界の状況の知覚
- 外界の状況の解釈
- 結果の評価
7段階理論を用いた質問(チェックリスト
- 装置の機能を見極められるか?
- どんなそうさをすることができるかを、知ることができるか?
- 意図を実際の行為に対応づける関係を見つけられるか?
- その行為をすることができるか?
- 問題になっているシステムが期待通りの状態にあるかどうかを言えるか?
- システムの状態と解釈との間の対応付けがわかるか?
- 対象システムがどんな状態であるか分かるか?
講演の最初のデモには準備がいらない。
講演をする部屋や講堂の電灯のスイッチが扱いがたいものであることは、ほぼ確信しているからである。「灯りをお願いします」と誰かが言うと、部屋を明るくしようと手探りが始まる。一体どこにスイッチがあって、そのスイッチでどの電灯が点灯するのだろう?(p.148)
たぶん賞でもとっているんでしょう。
実際には二つのデザインがあることになる。一つはシアトルで、そこでは実際のユーザーがかなり深く関わった。もうひとつはロサンジェルスで、こちらでは建築家達がいままでのやり方でデザインをした。どちらの方がユーザに好まれただろうか。それはもちろんシアトルの方である。どちらが賞を取っただろうか。もちろん、ロサンジェルスの方である。(p.247)
学習しやすく使いやすくする重要な方法の一つは、探索可能にしておくこと
- システムのどの状態においても、ユーザがそこでどんな行為をすることが許されているかがすぐにわからなくてはならない。
- それぞれの行為の結果は目に見えると共に解釈しやすいものでなければならない。
- 行為は代償なしに実行できなくてはならない。行為が望ましくない結果を生んだときには、すぐにもとに戻せなくてはならない。
(p.301)