- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/10/30
- メディア: 文庫
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ある程度この手の本を読んだことのある人には取り立てて新味のある情報は無いが、良い意味で奇麗事にまとまっているし、映像にだまされるなとか、メディアの主観が必ず入るとかの注意もあり、書き方もコンパクトな良書。情報収集については、ウェブ時代以前の発想なので、エッセンスをくみ取るということで(話の聞き方なんてのは現在でも通用する)。時間管理とか整理法、発想法などは、ライフハック系のハウツーを探す方が現実的だろう。
ちなみに、速読術などを用いずに本を読む方法のところが笑った。
よく、「どうしてそんなに本が読めるのですか」と聞かれます。そこで私が「酒が飲めないからです」と答えると、納得してくれる人が多いのは、おかしなものです。酒飲みはよくわかっているのでしょう。浮き世の義理を欠かないと、なかなか本は読めないし、ましてや本を書くことなどできません。
読書も、いろんな考えや立場の人達との「飲み会」だと考えてみてはいかがでしょうか。酒を飲む金で本を買って読み、いろんな考えに触れる。肝臓のためにも頭のためにも良いことだと思うのですが。(p.158)