- 出版社/メーカー: ジャパンミリタリーレビュー
- 発売日: 2008/03/10
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韓国経済発展の基礎を作った朴正煕の記事に面白い記述があった。軍需の基盤は民需であるとして、国防費の3割をそのために費やしたというのだ。なかなか思い切った策を取ったものだ。
あとはエピソード的に面白い記事が多かった。
- 「北海道11師団の雪像制作の工程は、陣地構築の行程と同じで、いわば実戦訓練であった」
- 1990年のイラクのクウェート侵攻が、戦略作戦レベルではかなり高度なもので、戦力もかなり高かったことの具体的説明
- そのクウェート侵攻をパウエル議長もシュワルツコフ大将も、ブラフあるいは限定的攻撃と判断していたこと(情報はほぼ正確に把握していた。そしてその情報が正確であり、兵站が貧弱すぎるという事実も把握していたがために、フセインによる侵攻は予測できなかった。こういうところは陰謀論者の人が理解したくない現実)。
- フィンランドが、第一次大戦後に戦後日本もかくやというほどの平和ボケ状態だったこと
久野武志氏のコンゴ取材レポートは、なんというか酷い状況が伝わってくる記事。全体像が今ひとつ把握しきれないので、善し悪しを判断することは難しいが、しかし、こういうのってどこから手を付けたらいいのやら。さらに、コンゴ民主共和国の北にはダルフール紛争をかかえたスーダンがあったりもする、と言えば事態の深刻さと収拾の目処の付かなさも推測できよう。