- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/07/24
- メディア: 雑誌
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ガイドは、小説を中心に映画やノンフィクションなど東京ネタが30本。大森貝塚で知られるモースの記録まで含まれている。そしてそれだけではないのが東京という街。誰でもここに載っていない東京SFの一つや二つはすぐに思いつくだろう。
評論の方は、今年の春に来日したストロスの文が面白い。皇居・お台場・秋葉原・箱根。そこで感じた驚きを表現しつつ「旅行者の目はあてにならない」と書くストロス。
小説は、「アントンと清姫」(高野史緒)が良かった。ストーリーそっちのけで、祭、白拍子、鳴り響く鐘、そして蛇、という印象的な描写が楽しい。
SFマガジン50周年記念アンソロジーの対談が載っていたが、「SFマガジン創刊50周年記念アンソロジーってことになったのは途中からだもん」(大森望)とか平気でしゃべっていて、おいおい、という感じ。でも、面白ければよし。
そもそものとっかかりが、チャンの次の短編集がいつ出せるか分からないから、「商人と錬金術師の門」を含めたアンソロジーを出そうというところだったそうです。
鹿野先生のコラムは、2号続けてホメオパシー擁護論を展開。 SFマガジンという媒体の性格上、SF的暴走ならそれはそれで構わないのだが、そういう話でもない。水中出産とかしたがるのはiPadを見せびらかしたがるのと同じだから批判するなとかロジックも強引。サイモン・シンの著作も読んでいないみたいだし、どうしちゃったのだろう。