- 作者: アークライト
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2012/05/18
- メディア: 大型本
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タコも出てくることだし、一度内輪でやってみますかね。
「アーカム計画」は、クトゥルフのシナリオグラムというランダムシナリオ作成ツール。
クトゥルフのシナリオは、商業・同人含めてかなりの数が出ているし、ウェブでもかなり拾えるから「シナリオが浮かばないから」という需要が本当にあるのかどうかはちょっと疑問。
それよりは、よくあるストーリーをシナリオスタイルに落とし込むためのテンプレート&チェックリストの形式の方が良いと思う。ランダムチャートからのアレンジがすらすらできるような人は、シナリオ作成に困らないと思うんだけどな。
安田均のゲーム航海日誌 第5回
さて、今号で一番興味深かったのが、この安田均氏のコラム。
2ページなので、どこかに全部掲載してくれても良いと思うのだけれど。幾つか抜き書き。
1970年代後半、RPGがベイで登場したのを知ったとき、ぼくはまず、そのストーリーとの連関に注意を奪われた。
(中略)
「ストーリーをゲーム化する装置」として、RPGというのはどういうものなのか、という点にすごく興味を持った。
もっとも、RPGがどういうものかわかってくると、ちょっとちがうな、と理解は出来たのだが、そうはいってもそうした興味の持ち方から入ったので、初期はそれですっぱしった部分があるのは否めない。それが、「『D&D』より『トラベラー」で、最初のRPG紹介を行う」「小説とコンピュータゲームの接点として『遊撃手』『BUG NEWS』といった雑誌、『神話製作機械論』のような評論紹介書に力を入れる」といった部分になったのだろう。
(中略)
RPGのストーリーは、ストーリーからゲームへと流れるのではない。
ストーリー(というより背景世界)は重要だが、むしろゲームからストーリーが醸成されていくといった方が正しい。
(中略)
やがて、シナリオやプレイ感覚がマンネリに堕していくのは、ぼくのみならず、誰もが経験することだと思う。
(pp.116-117)
そのあとに、ゲームシステムがあってそれに乗った上で少々演出すればそれがストーリーになる、という話が続く。で、現代はそういったものをダウンサイジングするのが大事で、そういうゲームを作るのだという決意表明になっていって、別にそれがおかしいとは思わないのだけれど、「それ、D&Dだよねえ」とちょっと不思議に感じながら読んでいた。なんか、説明をすっ飛ばしているのかなと思う。(特に一回性/反復性、のところとか。言っていることは分かるけれど、なんか問題の切り方に違和感を感じる。)
安田先生のこのコラム。とにかく分量不足感が強いので、がっつりまとまった量の文章が読みたい。久しぶりに、一冊書き下ろしとかしませんか?>安田先生