k-takahashi's blog

個人雑記用

シンギュラリティの時代

特別企画:「シンギュラリティの時代:人を超えゆく知性とともに」

人工知能学会誌 Vol. 28 No. 3 (2013 年5月) – 人工知能学会 (The Japanese Society for Artificial Intelligence)

人工知能学会誌の今月号(2013年5月号)は、エージェント特集と特別企画のシンギュラリティ。どちらも面白い記事だった。


エージェントの方は、実社会に適用されるようになったことで活発化してきた分野という位置づけのようだ。特にマルチエージェントの関連で、エージェントに人工知能だけでなく人間も含めて、その上でシステム全体の振る舞いを考えたり、メカニズムデザインを考えたりという方向らしい。セキュリティゲームというゲーム理論の応用が注目されているというのは知らなかった。(シュタッケルベルグゲームという表現ができ、実用化も進んでいる)


シンギュラリティの方は、昨年9月のトポス会議での講演のまとめ記事。個人的には、もっととんでもない変化が起こると思うのだが、記事自体は比較的穏当な感じ。本音ではもっと過激なことを考えている人が多いんじゃないかな、と思いながら読んでいた。


ところで、今AI学会誌では連載でAIネタのSF短編が載っている。今月号だと、渡邉利道氏と忍澤勉氏。ただ、上記の特集(特にシンギュラリティ)とか他の記事とかにビジョンの点で負けている(平凡)ような気がする。別に奇をてらうばかりがSFではないというのは分かるけれど、ちょっと残念な気も。