k-takahashi's blog

個人雑記用

コマンドマガジン 113号

ゲティスバーグ会戦150周年、ゲティスバーグゲーム化55周年、ということでゲティスバーグゲームの特集、付録ゲームも Danny D.Holte氏の『ゲティスバーグ会戦』&『アンティータムの戦い』。


ゲティスバーグは、日本で言えば関ヶ原に相当するテーマ。日本で戦国ネタ関ヶ原ネタがメジャーであるように、シミュレーションゲームの本場アメリカでもゲティスバーグは人気アイテムで、毎年のようにゲームが発表されている。そのうち会戦全体を扱うゲームが年表形式で掲載されているが、本当に数え切れないほどある(最初が、1958年のAHの『Gettysburg』)。マップも色々と掲載されていて、幾つかの例外はあるけれど、どれも道路の集中ぶりがよく分かる。


そのあとに、色々なライターさんがイチオシのゲティスバーグゲームを紹介している。
ふむふむと読み終えてから、ふと気がついたら、ヒストリカルノートが無い。読み直したら、『南軍に勝機はあったか?」という記事の中に当時の状況と会戦時の動きが書かれていた。それで足りない部分は、各記事にゲームの紹介の中に関連する歴史解説が混ざり込んでいるような感じで、全体としては歴史解説記事も読んだような気分になったようだ。
多数のゲームが出ているメジャーテーマでしかできない手法だけれど、こういう方法もあるんだな、と感心。


ビジネスとして面白かった指摘が、連載『空想科学盤上遊戯の世界』にあった。1990年代にICE(Rolemasterや指輪のゲームで有名なICEです)が出した『サイレント・デス』という宇宙船戦闘ゲームについて。

簡単でスピーディーなので、機数を増やしてプレイするのが容易だったことがあります。結果として、大艦隊戦を本当にプレイできる数少ない宇宙戦闘ゲームの一つとなっており、それが故にフィギュアがよく売れました。これは、それまでの緻密な戦闘ルール、緻密な艦情報でフィギュアの差別化を図った売り方とは対極にあり、ひとつのエポックメイキングでした。こうした単純なルールで大部隊をハンドリング可能にして大量のフィギュアを必要とさせる売り方は『ウォーハンマー40000』などにも影響を与えることになりました。(p.67)