k-takahashi's blog

個人雑記用

ニュートン 2014年1月号

特集は「天文学32テーマで星と宇宙が断然面白くなる」。1テーマ見開き2ページで、割と基本的な話中心。
「宇宙膨張による赤方偏移ドップラー効果を使って説明するケースも多いですが、これは近似的にしか正しくありません」(p.78)とか「宇宙膨張の速度は、宇宙の長い歴史の中で変化してきている」(p.78)とか、注が入っているのが面白い。

キク

一般にキクと言われているのは、キク科キク族の植物。(除虫菊や春菊はキク族ではないので、厳密にはキクではない)
花には舌状花と筒状花が必ずあるのもキクの特徴。
栽培菊は大きく、和菊と洋菊に分けられる。よく仏前に供えられる神馬(じんば)というキクは、分類上は洋菊になるそうだ。

がん免疫治療

三大治療法(外科手術、化学療法、放射線療法)に続く第四の方法が「免疫治療」。
ダナ・ファーバー研究所のドナルド・キーフ教授と東京慈恵会医科大学の大野典也教授が協力している記事。

患者から樹状細胞とがん細胞を採取し、この二つを融合させて体内に戻す。すると、樹状細胞ががん細胞を攻撃し、さらにキラーT細胞に対して「これががん細胞の特徴だから、攻撃せよ」と教育する。教育されたキラーT細胞がさらにがん細胞を攻撃する、という仕掛け。


更には、免疫療法で弱体化させたがん細胞に抗がん剤でとどめを刺す、という治療も行われている。
古いワクチンにこだわっている人がいるようだが、最先端はずっと先に行っているようだ。

服の色と暖かさ

毎号、水谷編集長が簡単な科学実験の記事を書いているのだが、今月号は服の色と温度変化についての実験。


面白かったのが、熱の冷め方の実験。
まず、温度計に異なった色のカバーをかけて日光に当て、温まり方の違いを試す。黒が温まりやすく白が温まりにくい。ここまでは普通。
そのあとで、「冷め方」については逆になるはずという説明をしたうえで、実験してみることを薦めている。そして、

私の行った実験では、その理論通りの結果は得られませんでした。(p.128)

としたうえで、「精密に実施するとわかるけれど、失敗するかもしれません」と書いている。こういう書き方いいなあ。