k-takahashi's blog

個人雑記用

レトロな風景


人工知能学会と情報処理学会の学会誌の表紙は、どちらも人間型ロボットが実際の生活の場に入り込んだシーンを描いている。
面白いなと思ったのは、どちらも「レトロ調」であるところ。


AI学会の方は、ロボット本体こそ今風だが、紙の本、箒、といったアイテムが画面を飾っている。情報処理学会の方も、畳、縁側、将棋盤、おまけにロボットはかなり古くさい(特に手の部分)。どちらも、将来どころか今だって実際に目にすることは少ない風景だろう。
加えて、両者ともに「ケーブル」が添えられている。通信もエネルギー供給もワイアレスが当たり前になりつつあるなかで、あえて両者がケーブルを加えていて、情報処理学会の方はロボットではなく碁盤の方についているのだが、AI学会のケーブルはパイプに近い野暮ったいデザインのものになっている。


なんでこういう風景にしたのだろうか、と考えてみたのだが、ある意味で「空想的」な空間に置くことで、ロボットの違和感を紛れさせてしまおうということなのかもしれない。
藤子不二雄風のロボットは日常に溶け込んでいるが、それとはちょっと違う、面白いアプローチだと思った。