k-takahashi's blog

個人雑記用

ジャガイモシロシストセンチュウ

農林水産省は19日、ジャガイモやトマトなどの農作物を枯らす病害虫「ジャガイモシロシストセンチュウ」を北海道網走市内の数カ所の農場で確認したと発表した。農作物に大きな被害を与える恐れのある「重要病害虫」に指定されており、国内での確認は初めて。

ジャガイモ枯らす病害虫、国内で初確認 北海道網走 :日本経済新聞

このセンチュウは今まで日本では見つかっていなかったもの。線虫なので写真をググるときにはご注意を。


じゃがいもについては連作障害がよく知られているが、連作したときに発生しやすいとされる害虫の一つがこの線虫。シストと呼ばれる休眠状態になると数年に渡って生存し続け(連作すると害が出やすい理由の一つ)、薬剤に対しても強いため厄介な害虫である。


この線虫を防ぐのがジャガイモの検疫の目的の一つ。10年前にカルビーの農場で見つかってちょっと騒ぎになったことがある。(このときは検疫手続きの問題と、シストセンチュウの問題と、輸入ジャガイモの問題がごっちゃになって非常に分かりにくかった。まあ、ある目的を持ってわざと混ぜた人達もいたようだが)
ちなみに、カルビーのページにも解説がある。

Q4. では、シストセンチュウという害虫のことが報道されていましたが、どんな虫でしょうか?
A4. シストセンチュウは世界的に広く分布しており、「土のプランクトン」と呼ばれている有機生物(ミミズなど)です。 これは、じゃがいもなどの根に付き、栄養を吸収して収穫量を低下させる恐れのある害虫です。 今回、自主検査でシストセンチュウが発見された畑で栽培された種芋については、現在隔離貯蔵し、移動禁止措置を取っております。 今後の措置に関しては、行政の判断を待っております。

http://www.calbee-potato.co.jp/corp/news/detail/050318qa.html

なお、今回のニュースとは独立の話だけれど、カルビー

自社開発品種の「ぽろしり」を、2016年から北海道を中心に普及を進めます。「ぽろしり」は、シストセンチュウやそうか病に抵抗性があり、ポテトチップス等のスナックにも最適な新品種です。2016年度は契約農家を中心に約200haの作付けを見込んでいます。

ニュースリリース 『自社開発品種 加工用ジャガイモ「ぽろしり」作付け開始』 | カルビー株式会社

という発表もしている。シストセンチュウの問題は、ずっと気にしていたということなんだろう。