k-takahashi's blog

個人雑記用

地震以外のゆれから地球内部を探る

これまで、地震が引き起こした振動を使って地球の内部構造が調べられてきた。
では、地震以外が引き起こした振動を使って、地球の内部を調べることはできないのだろうか。

http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/outreach/eri_nlp_18.pdf

これは地震研の昨年3月のニュースレター。
地震波を使って地球の内部を探るという話は昔からあり、爆薬を使った人工地震で地層を調べたりということも行われたいのは知っていた。
ところが、地震以外の理由で地球が振動しており、その伝導を分析することで内部が分かるのだそうだ。


この話自体は、今、森山和道さんのメルマガで掲載中で、参考資料として紹介されていたのが上記のニュースレター。
大量のデータを使うことで、長周期の情報を引き出すことに成功。いわばビッグデータ活用の地震版といったところ。地震と違って、いつも動いているのでデータをとり続けることができる、つまり変化を観測し続けることもできるというのが面白い。


ニュースレターの中で面白いのが

方法のためには目的を選ばない

http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/outreach/eri_nlp_18.pdf

というところ。この台詞は普通はマッドサイエンティストが使うものだが、西田先生はそれを実践している。そしてそこから、火山内部構造の分析や、火星の内部構造分析の話などに繋がっている。火星には地震がないので、従来の地震を使った惑星内構造分析はできないと思われていたが、西田先生が示したのは、地震がなくても震動している、その震動を分析すれば内部構造が分かる、というもの。火星探査機に地震計を積みたいのだそうだ。