k-takahashi's blog

個人雑記用

すごい家電 〜家電製品のテクノロジー

すごい家電 いちばん身近な最先端技術 (ブルーバックス)

すごい家電 いちばん身近な最先端技術 (ブルーバックス)

先日、電気オーブンを買い換えた*1。前に使っていたものよりも焼き加減の調整が高度化しているくらいは予想していたが、有機物フィルターが付いていて匂いや煙を大幅にカットする機能が付いていて驚いた。
考えてみると、洗濯機やエアコンを買い換えたときにも、へえと思うことが多かった。


AV系やHEMSなら色々と知ってはいたけれど、白物家電となると正直あまり詳しくはないよな、とか思っているところに出てきたのが本書。面白い一冊でした。
シェーバーなんかだとCMとかで言っていることが、本当はどういうことなのかが分かる。(なぜ複数の刃が必要で、それがどんな機能を果たしているのか、とか)


扱っている家電は、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、電子レンジ、炊飯器、テレビ、ビデオレコーダー、デジタルカメラ、エアコン、照明、電動シェーバー、マッサージチェア、トイレ、給湯器、電池、太陽電池、HEMS。
断片的には知っていたものもあるけれど、こうしてまとめられると「すごい」というのは確かにその通り。

  • 「洗濯機の節水量(パナが発売した洗濯機の節水効果は、年に黒部ダムの10%分)」
  • 「霜取り機能が必要になるのは日本独自(湿気が多い)だが、ヒーターと可燃性ガスを同時に扱うのは大変」
  • 「冷蔵庫の野菜室を広くするためにコンプレッサーを最上部に移す。そのための振動対策」
  • 「掃除機のブラシにわざと静電気を起こさせてゴミを集める」
  • 「コードレス掃除機のバッテリーは、短時間に大電力が必要という特殊なもの」
  • 「ロボット掃除機は、人と機械の協力というコンセプトで初めて実現」
  • 「業務用電信レジは効率を高めるため、弁当メーカーと弁当容器の設計までしている」
  • 「炊飯器の加熱管理は0.04秒刻み」
  • 「土鍋で職人が炊く御飯は確かに美味しいが、既に土鍋ではできない炊き方に到達している」
  • 「髭の固さは同じ太さの銅線と同じくらい」
  • 「マッサージ機の19分の体験をストーリーと呼んでいる」
  • 「マッサージ機の揉み玉の制御は2000分の1秒刻み」
  • 「トイレの開発に使う疑似便は各社のノウハウ」

などなど。様々な問題の発掘とその解決の工夫は単純に面白いし、技術者の人達はホント尊敬します。(パナの作るトイレが「家電的」という指摘は納得。)


IoTの世界って、こういうのを活かしつつまとめるのかと思うと大変だ。